大勢で地球を脱出する方法だけでなく、他の惑星に新しい人間の居留地を建てるために想像を絶する距離を移動する方法が、深刻に必要な状態である。
私たち数十億人は脱出するチャンスすらなくここに囚われた状態だが、私たちのビジターは宇宙を簡単に動き回っているようだ。
マスターの道徳は完璧であったので、私たち全員をここに閉じ込めたままにする、という道徳性を彼が考慮しているのか、疑問に思わざるを得ない。そして、私たちは閉じ込められており、自己救出の戦いに敗れる可能性が高い。また、彼と彼の仲間はこのことを十分に知っているようだ。
私はこのことが、第二次世界大戦中および戦前にドイツが狂気の民族愛国主義に陥った時に、連合国が黙って見ていたのとどう違うのか、と疑問に思う。
戦前に連合国は、主権国家の内政問題に干渉する権利を持っていなかったと言えるかもしれない、と思う。しかし、私たちの現状は違っている。なぜなら、単にそれは人口増加という自然の結果が原因で、起こったからだ。私たちは、最後にこんな苦境に陥るとは思っていなかった。自然とこうなったのだ。
欠陥や問題はあるが、人間社会は実際に驚くほど効率的に人口過剰に立ち向かった。それを止める、ということではない。というのも、一年を通して絶え間なく続く人間の繁殖衝動と同じくらい強い衝動をそらすのは、ほとんど不可能だからだ。
0コメント