彼に出会う前は、自分は非常に裕福な人間だ、と思っていた。大して物に恵まれない運命だったが、コミュニオンで述べた楽しげで愉快で物騒なビジターたちと関係を築く、という信じられないくらい貴重な贈り物を授かった。ところで、この最後の贈り物は財宝以上の富を残してくれた、と思う。というのも、マスターが可能だと明かした素晴らしい旅をするチャンスを与えてくれただけでなく、それを他人に伝える課題を引き受けるチャンスも与えてくれたからだ。
最初の時から、実際には、けっして私にその体験を否定させないように妻に電話で頼んだ時から、彼の残した資料には重要な価値がある、とずっと感じていた。さて、この数年間はそれを受け入れ、それを扱う仕事をしてきたので、それは本物の価値があり、少なくとも私には役に立つ、とささやかな自信を持って言える。
彼がどこから来て、どこへ行って、どうして肉体を持つ人間として戻って来なかったのかを気にするのをやめた。もちろん、私はそのことで怒っていた。私はじらされ、見捨てられたように感じた。しかし、彼は十分過ぎるくらいに与えてくれた。実際に、彼は惜しみなく与えてくれたので、彼の言葉をあらためて読むたびに、新しい発見がある。
この世界には、現実に私たちの状態に変化をもたらす可能性のある資料は、ほとんどない。この男は、本当に変化を起こす効果がありそうな言葉を残した、そして、大いなる喜びが広がっている。
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