23-6
・歌声が急に止んで、鳥たちはクリスタルから飛び立ち、再び球体の周りを回り始めました。
・平らで幅広い美しい翼を広げて下に向かって飛んでいく鳥たちは、確かにすばらしい存在感がありました。
・突然、球体も同じように下に向かって落ちていくのを感じました。
・それはまるで彼らを追っているかのようでした。
・もしくは、何らかの形で彼らは私たちを運んでいたのでしょうか。
・船の上にも、横にも、下にも、これらの大きな白い鳥が飛んでいました。
・いずれにしても、球体は彼らの方向に向かっていることは間違いありませんでした。
・まるで船が自分自身の心を持っていて、本能的に鳥の下向きの飛行について行くことを知っているかのように、私たちは下方の開かれたエリアを通過しました。
・鳥たちは翼をいっぱいに広げることで旅を圧倒的にコントロールし、船やクリスタルをはるかに超えて、淡い緑色の大気の中を滑空していきました。
・私は長老をちらりと見て、心の中で「やったね。」と言いました。
・驚いたことに、長老は実際に私にうなずいてくれました。
・今や私たちは美しい薄緑色の空を進んでいました。
・振り返って見ると、いまだにきらめくクリスタルや虹が空中に浮かんでいて、鳥たちはどうしたのだろうと思いました。
・球体は前へ進み続け、私は再び空を探しましたが、そこには彼らはいませんでした。
・見たいと思って水面下に目をやりました。
・どういうわけか、鳥たちは消えてしまいました。
・あたり一面を見まわしても、眼下の海に集中しても、見ることのできる範囲に鳥も魚もなく、緑色の海が穏やかに広がっているだけでした。
・穏やかな海の上を、球体は素早く移動していました。
・かつて初めてザ・ワンに会いに行ったときのような、船を押し動かすような強風はありませんでした。
・私はこの恩恵に感謝しました。
・球体が再び弾む潜水艦になることを考えたくありませんでした。
・しかし、濃緑色の海の上をしばらく飛んでいると、そこはとても静かで荒廃しているように見えました。
・私はエメラルドグリーンの海と大気を座って眺めながら、家に向かっていることをうれしく思いました。
・いつものように長老とウォッチャーは静かに座って注意を払い、私たちが着陸エリアに戻ってガラスの球体を確保することを待っていました。
・長老が遠くの陸地を指差して、私に注意を促しました。
・飛び続けていると、先ほど出てきた通路と同じように大きな開口部だと分かりました。
・自立した球体は着陸エリアの上空を旋回し、一時的にホバリングした後、着陸しました。
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