第8章 クアズガとの別れ
・クアズガが、ベティの両肩に手をおいて、「子供よ、あなたはしばらくの間、忘れなければならない」、と言った。
・彼の片目は白く輝いていたが、もう一方は黒い眼だった。
・両眼の上の深くて黒ずんだ2本のシワが、とても目立っていた。
・彼は、テレパシーで話し始めた。
・多くの時間が経たないと、人類は彼女を信じないだろう。彼らは人類を愛している。人類を助けるために来ている。そして、人間が受け入れなければ、人間は救われず、生き延びないだろう。すべての物事が計画されている。愛は、すべての中でもっとも偉大だ。彼らは誰も傷つけたくない。偉大な愛のために、人間が進んでいる方向を、そのまま続けさせられない。すべてを失うよりは、一部を失うほうがいい。彼らは人間が使うことのできる技術を持っている。それは精神を通じてだが、人間はその部分を発見しないだろう。人間は、地球の自然界の多くの事を理解しなければならない。人間が自然そのものを詳しく調べさえすれば、探し求める答えの多くを発見するだろう。火の中に多くの答えがあり、灰の中に多くの答えがある。つまり、もっとも崇高なものの中に、そして、もっとも卑劣なものの中に、多くの答えがある。人間は精神を通じて、それらを発見するだろう。人間は、肉と血だけでできているのではない。それらを私たちに手渡すのは簡単だろう。でも、それをすると、私たちに受けとる価値がないことが明らかになるだろう。知識は、精神を通じて探し出される。そして、受けとる価値のある人たちに与えられる。心の純粋な人たちは、真面目に求めれば、与えられるだろう。気付いていないが、人間の周囲にはエネルギーがある。それは、エネルギーの最も単純な形態だ。エネルギーは、大気の中にある。この大気は、すべて人間に提供されている。多くの謎が与えられ、賢い人たちは理解するだろう。探し求める人たちは、見つけるだろう。彼らは、堕落しているという理由で、このように隠していなければならない。堕落というのは、地球上の堕落だ。もし、それらが完全に公開されれば、人間はそれを使うことだろう。
・彼は、ある秘密をベティの心の中に閉じ込めた。
・いくつかの部屋を越えて、外側に通じるドアを経て、かすみに覆われた夜に、家に戻った。
・彼らは、白く輝く球体を運んできた。
・1つは直径10~13㎝くらい、もう1つは直径20~25㎝くらいの、ガラスのような球体だった。
・ベティの父親を、一時停止した状態から部分的に目覚めさせた。
・白く輝く球体を、コントロール装置として用いているようだった。
・止まっていた家族を歩かせた。
・子供たちは動いているけれど、何が起きているのか知らないような顔つきだった。
・ベティは生き物の1人に名前を聞いたところ、ジョーホップ、と答えた。
・彼は質問に答えた。
・(青い本には)精神を通じてのみ、理解できる文章がある。それは光の文章だ。そこに書いているその他の文章は、人間が探し求め、発見するものだ。人間が自然を理解するための公式があり、謎があり、詩があり、そして文章がある。なぜなら、人間もまた自然だからだ。人間は愛によって形づくられ、愛は人間に対する答えだ。
・ベティは、「なぜ、人間はいつも愛を探し求めていないの?」と尋ねた。
・「なぜなら、人間は分離してしまった。人間は二重になった。分離。二重性。人間は、その他の面を作ってしまった。人間はそうなるようにした。昔は、それで完全に良かった。昔は、人間の選択でさえも良かった。人間はそれを分離した。愛の中でさえ、いくらかの分離がある」、と彼は答えた。
・眠って、時が来るまで、起きたことすべてを忘れるだろう、と彼は告げた。
・彼が球体を動かすと、ベティは服を脱ぎ、ベッドに入った。
・ベティはぐっすり眠りこみ、次に気が付いた時は、翌朝だった。
・家族はいつも通りだった。
・その後、裏の丘には草が育たなかった。
0コメント