20-3
・森の中を6人の光の存在がこちらに向かって移動してくるのが見えました。
・彼らには人間のような目や鼻、口などの顔の目立った特徴はありませんでした。
・彼らの体全体は金色の光で覆われていました。
・彼らは浮遊している機械のそばを移動していました。
・これは透明な両側の開いた樽のようでした。
・その道に座っていると、とても寒く感じました。
・光の存在のうちの2人は奇妙な扇形の道具を運んで来て、すぐに水や地面が乱された場所のクリスタルの塊を掃いて滑らかにし始めました。
・私は樽の中に入るように言われ、その通りにしました。
・私は、彼らが奇妙な扇形の道具を使って、乱れたクリスタルを取り除くのをじっと見ていました。
・私が水に落ちて地面を乱す前の状態にクリスタルを戻すことができたのでびっくりしました。
・彼らがすばやくクリスタルを直しているとき、私は小さなキラキラしたものが浮かんでいるのに気づきました。
・この樽の中に座っていても、小さなキラキラしたものがあちこちに浮かんでいました。
・私の体は乾いてきて、だいぶ温かくなってきました。
・服に小さなクリスタルがついていたので、水に戻ってしまうのではないかと考え、触らないように気をつけたほうがいいと思いました。
・ともかく触ってみると、驚いたことに、それらはすぐに小さなキラキラしたものに変わってしまいました。
・小さな生き物と光の存在の1人は私が失くしたガラスのような靴を持ってきて、すぐに私の足に履かせてくれました。
・私がその小さな生き物の隣に立つと、青い光の球が戻ってきて、私の方に浮かんできました。
・6人の存在が黙々と後片付けを終え、回転する樽のそばに戻り、何も言わず、会釈することもなく、森の奥へと道を進んでいくのを私たちは見続けました。
・小さな生き物と私はどういうわけか元来た同じ道に戻っていたので、私はまだ地面が揺れているのを感じることができました。
・トンネルの中の大きな透明の球体がクリスタルの木々を越えて上昇し、こちらに向かってきました。
・私のガラスの靴が足元から道に落ちると、小さな生き物は後ろに下がり、青い光と私は待機していた球体の中に持ち上げられました。
・その球体はすぐに下方のトンネルの中に移動しました。
・私は独りになりましたが、怖くなかったです。
・というのも、子供の頃、同じような球体に乗ってザ・ワンに会うために連れられたことがあって、その時は大丈夫だったことを思い出したからです。
・ガラスのようなトンネルに入る直前に、クリスタルでできた高い山脈が見えました。
・宙に浮く状態で進んでいる時、青い光が球体の中を満たしていたので安心してくつろげました。
・前方に輝く光が見え始め、近づくにつれ、下にたくさんのガラスの球体があることに気がつきました。
・トンネルの先の左手には、大きさの違う透明な球体が数多く床に静止しているのが見えました。
・その浮遊している球体が突然止まったので、青い光と私はその中から出てきました。
・その先には、輝く金属製の球の前に立って私を待っている2人の生き物がいました。
・その生き物たちは私の心を通じてあいさつしてくれました。
・私は黙って彼らの船のそばに立ち、たくさんの球体を見て、透明な球体は何のためにあるのかを彼らに尋ねました。
・それらは知性の記録係であり、原子のように小さくなったり、太陽や惑星のように可能な限り大きくなったりできるし、それらも生きた知性体である、と彼らは明かしました。
・それらの1つ1つが独自の知性を持っています。
・その生き物たちは球体の用途を説明した後、ある人に会うために私も彼らと一緒にいかなければならないと言ってきました。
・宇宙のはずれに置かれた彼らの船にエスコートされると、外側からは見えない大きな窓の前に立っていたので驚きました。
・船はクリスタルでできた地域を離れ、天空に出発しました。
・光から遠ざかるにつれて、だんだんと暗くなってきました。
・上昇すればするほど、指が痛くなってくる感じがしました。
・空の暗黒の彼方に百万の星々が輝いているように見えました。
・私たちは宇宙のさらに奥深くへと進んでいました。
・暗闇の中を見つめていると、家から遠く離れて移動していることに気がつきました。
・ここはどこなんだろう、どうしてこんなことになっているんだろう、と心の中で思いました。
・困惑しながらも、窓の外に広がる不思議な世界から心も目も離すことができませんでした。
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