催眠術をかけられたボブは、気がつくと自分が裸でテーブルの上に横たわり、エイリアンのような生き物に検査されていたので恐怖に襲われた。
ボブは催眠で引き出された体験をなかなか信用せず、しかもたいへん動揺した。
そのとき彼はそれ以上の退行催眠は受けたくないと言った。
フレッド・マックスにはセッション終了までまだ少し時間があった。
彼はボブをコネチカット州ダーラムで初めてUFOを見たときに連れ戻すことにした。
それで次の会合では正式な調査員の立ち合いのもと、詳細を明らかにしようとした。
評価のために録音テープが残っていたのはよかった!
フレッドの穏やかな声だけが静まり返った部屋に響いた。
ベティとベリルは不思議そうに見ていた。
フレッド・マックス さあ、リラックスしてほしい。深く、深く、深く。今、あなたが初めてUFOを目撃した過去に戻ったとしよう。1から5までわざとゆっくり数えます。そして、私と同じようにそれを目撃した過去に戻ってほしい。その時見たものを見て、その時感じたことを感じて、もう一度その場所に戻ってほしい。1から5まで数えると、あなたはその体験を思い出すことでしょう。1つ、2つ、3つ、4つ、5つ。どこにいますか?
けれども、ボブ・ルカの口から出たのは小さな子供の声だった。
「ブランコの上」とボブは答えた。
フレッド どこの?
ボブ・ルカ 裏庭。
フレッド [驚いて戸惑いながら]それはどこ?どの街?
ボブ メリデン。
フレッド [落ち着きを取り戻して]何か変わったことはある?
ボブ 光の玉がやって来る、昼間なのに!
フレッド いま何時?
ボブ 午後。
フレッド 何時?
ボブ わからない。
フレッド わかった。天気はどう?
ボブ ああ、晴れです。
フレッド 日付はいつ?
ボブ わからない。
フレッド わかった、何年の何月?
「夏。1944年です」と答えた子どものような声が部屋中に流れた。ベティとベリルはびっくりして見つめ合った。
フレッド あなたはいくつ?
ボブ 5つ。
フレッド わかった。見たものを詳しく話して。
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